《 痛みの根源は筋膜である 》
筋肉の約6倍の感覚神経をもつ筋膜。
言い換えると、痛みというものは筋肉ではなく、筋膜で感じていることが多いのです。
今まで筋肉の痛みだと思っていたものが、実は筋膜に問題があったということもあります。
また、痛み以外の感覚も筋膜で感じています。
筋膜に問題が生じた人は、関節の周囲に痛みを感じます。
力を入れる時に筋肉が硬くなる筋外膜が原因なのですが、関節に痛みを感じるのです。
その理由は、筋外膜や筋周膜、筋内膜のコラーゲンが平行に並んで腱に変形するから。
筋膜の緊張によって腱が引っ張られ、同時に腱が関節を引っ張ることで関節に痛みを感じます。
このように、筋膜に問題が起こると関節の周囲に痛みが現れますが、実際には関節自体に原因があるのではなく、筋膜が原因であることが多いのです。
とはいえ、筋膜が包んでいるのは筋肉だけではありません。
骨や内臓、血管、神経など、体の中のすべての組織を包み、体の形をつくっているのが筋膜なのです。
つまり、筋膜は体の表面を覆うだけでなく、体のあらゆるところに存在しています。
それらの筋膜は連結し合ってバランスを保っているため、筋膜の一部に支障が出ると、離れた部位にも影響を及ぼします。
どこかの筋膜の機能に問題が起こると、その筋膜は水分を失って柔軟性が低下し、そこにつながる他の筋膜も同じ状態に。
柔軟性を失った部位は痛みの原因となるのです。